「生態情報」の池田健一と申します。「生態情報」では以下のようなお仕事を募集しております。お気軽にお問い合わせ下さい。ご料金等は案件によりますのでメールにてご相談させていただきます。先にご予算を概算でもご提示頂けると対応検討しやすいです。よろしくお願いします。
- 土壌動物・クモ・陸上昆虫の標本・写真に基づいた同定業務(研究・民間・アセスメント問わず)・簡単な報告書作成
- 生物学関係(主に陸上動植物)のライティング
- 生態学関係の論文執筆補助、文献調査
- Excel、R、Pythonによるデータ整理・分析
環境アセスメント業務
現在は関東・関西の環境アセスメント関連の業務を中心に承っておりますが、無脊椎動物の同定に関する内容でしたら、広くお答えできると思います。最近は室内業務のみを取り扱っています。
生物調査(取り扱い停止中)
ホタル・アルゼンチンアリ・ヒアリ・水生昆虫・土壌動物・猛禽類・植物などの調査経験があります。猛禽類の営巣の映像監視の経験もあります。現在取り扱っていません。
参照文献の一部
- 全般
- 『平成28年度版河川水辺の国勢調査基本調査マニュアル 河川版』(国土交通省水管理・国土保全局河川環境課,2016)
- 土壌動物
- 『土壌動物生態研究法』(北沢,1977)
- 『土壌動物学への招待 採集からデータ解析まで』(日本土壌動物学会,2007)
- 陸生貝類
- 『原色日本陸産貝類図鑑 増補改訂版』(東,1995)
- 『陸産貝類の調査と評価』(川瀬,2013)
- 『カタツムリハンドブック』(武田・西,2015)
- クモ類
- 『日本産クモ類』(小野,2009)
- 『環境アセスメントのためのクモ類調査の手引き』(加藤・西川,2010)
- 陸上昆虫
- 『昆虫類調査方法(環境アセスメントにおける実務対象)』(宮本,1992)
- 『新版 昆虫採集学』(馬場・平嶋,2000)
生物室内分析
案件に応じて、ソーティング、同定、個体数計測を行います。RDL掲載種など重要種も対応しています。同定文献は専門的な図鑑の他、絵合わせ用文献や雑誌掲載の検索表も必要に応じて和文英文問わず適宜、収集しています。すべて電子化しOCR検索による迅速な同定を行っています。
得られた生物種の情報からExcelにより迅速に分類・学名を求め、リストをお渡しします。PC作業は得意なので必要な情報は殆ど簡単に求められます。
また、長年の現地調査や分析業務で得た生体・標本写真についても収集しデータベース化しているため、これまで扱った種は誰よりも多いです。


分析業務のサンプルは以下よりご覧いただけます。
土壌動物分析
最も得意としています。中大型土壌動物に対応しており、日本土壌動物学会(2007)などを参考に、青木(2015)などを用いて分析します。一般にトビムシ目、直翅類、コウチュウ目成虫幼虫、ハエ目幼虫、アリ科、カニムシ目、ダニ目(ササラダニ含む)、クモ目、多足類、ワラジムシ目、陸生貝類、ミミズ類などが採れ、全て種、または属まで対応しています(コウチュウ目は非対応の場合があります)。ソーティングは殆ど必要ありません。個体数の計測も可能です。分析精度は案件によって調整可能です。
所持文献の一部
- 『日本産土壌動物 分類のための図解検索 第二版』
- 『ミミズ図鑑』


陸生貝類分析
川瀬(2013)などを参考に検鏡し、東(1995)、環境省自然環境局生物多様性センター(2010)、湊(2015)、武田・西(2015)をベースに分析します。地域性が大きく、形態・分布データを調査し、詳しく検討する必要があります。近年分子系統解析が盛んで、学術的には分類や種が見直されつつあります。解剖などが必要な例があるので小規模アセスや土壌動物中個体のみ担当しています。


クモ類分析
小野(2009)、加藤・西川(2010)などを参考に検鏡し、千国(2008)、小野(2009)、青木(2015)、須黒(2017)をベースに分析します。検索表に基づき、外性器で最終確認します。問題なく対応できます。
所持文献の一部
- 『日本産クモ類』(小野,2009)




陸上昆虫分析
多くの分類群で対応できます。最近はチョウ目とコウチュウ目を除いた一括同定も行っています。
使用している文献の一部は以下よりご覧いただけます。




水生昆虫分析
川合・谷田(2018)などをベースに分析します。
使用している文献の一部は以下よりご覧いただけます。




群集構造解析
種名と個体数から、多変量解析を行う事により、より詳細に地点の特徴を考察できます。多くの分類群に対して解析が可能です(日本環境アセスメント協会,2017なども参照)。実施例は多くないと思われますが、学生時代からの知見があります。
サンプルは以下よりご覧いただけます。
多様度指数算出
地点ごとの多様度指数を算出します。Simpson多様度指数とShannon多様度指数が一般的です。
非計量多次元尺度法(NMDS)による解析
地点間の生物群集の類似度を視覚的にわかりやすく、プロットします。この目的には古典的にはPCAなどが用いられていましたが、正規性や線形性の仮定が生物群集の分析にそぐわないため(土居・岡村,2011)、現在はNMDSが推奨されています。
クラスター解析
類似した地点を順にクラスターにまとめます。有無データか量的データかにより、用いるindexが異なり、methodもいくつか選択肢があります。
指標種分析(Indicator Value analysis)
クラスター解析によって得られたクラスターごとの指標種を検定し、示します。一組のデータを次々と小群に分けて分類し、指標種を示す、二元指標種分析(TWINSPAN)もありますが、IndVal法の方が、客観性に優れているという指摘もあります(仲宗根,2009)。
文献調査
論文・ブログでご覧いただけますように文献調査を得意としております。『Google検索』・『Google Scolar』の特殊検索などをフル活用し、ご指定の生物の情報を収集します。
報告書作成
アセスメントにおける簡易な報告書の執筆経験があります。調査データから分かることについて考察します。
アセスメント企業を除く一般向け同定業務
写真・標本問わず主に昆虫・土壌動物・植物の名前について豊富な経験と文献に基づいて可能な限り正確にお答えします。害虫・雑草・野生種問わず対応しますので園芸や自由研究などのシーンでもご利用いただけます。学校・研究機関・民間企業いずれでもお受けします。個人の方でも歓迎します。以下の点を記載していただき、写真の場合はそのまま添付してメールをお送り下さい。ご予算があればお伺いします。同定が全く不能であった場合は料金いただきません。もし珍しい種類の場合は私の雑誌で紹介させていただけないかお声がけさせていただきますので恐縮ですがよろしくお願いします。
日付:
地名(可能な限り):
周りの環境:
目的(趣味・学術・業務):
業務実績(一部)
2017
- 大阪府堺市・高石市・和泉市・兵庫県神戸市 アルゼンチンアリ防除用トラップ種同定(全アリ種を同定)
- コノハチョウ類分子系統解析
- 展示用のアリ類標本作成
- アリ類文献作成
- 大阪府大阪市大阪ガス実験集合住宅内土壌動物相同定(クモ、ダニ、多足類、甲虫、トビムシ、アリなど)
- 大阪府堺市平成29年度「~夜の生き物観察会~ライトトラップで昆虫観察」で鱗翅目、その他昆虫などの一部種を同定
- 兵庫県神戸市委託地域環境計画ポートアイランド等におけるヒアリ等の生息確認調査
2018
- 毎木調査
- 東京都八王子市 植物相調査
- 千葉県富津市金谷 植物相調査
- 千葉県いすみ市 植物相調査
- 東京都八王子市新滝山 土壌動物現地調査・分析(任意採集・ツルグレン)
- 東京都八王子市八王子西 底生動物分析(カメムシ目、トンボ目、カゲロウ目、ハエ目、貝類)
- 東京都あきる野市 底生動物分析(トンボ目、コウチュウ目、カメムシ目、エビ目、貝類)
- 神奈川県 現地調査・ツルグレン抽出の指導・土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)
- 東京都新宿区神宮外苑 クモ目分析(任意採集)
- 東京都八王子市 土壌動物分析(ハンドソーティング・ツルグレン)
- 東京都港区高輪 土壌動物分析(ハンドソーティング)
- 東京都立川市 土壌動物分析(ツルグレン)
- 神奈川県三浦市三戸 土壌動物分析(ハンドソーティング)
2019
- 東京都厚木市 オオタカ巣映像解析
- 東京都稲城市大丸 クモ目分析(任意採集)
- 東京都渋谷区明治神宮 クモ目分析(任意採集)
- 東京都青梅市 土壌動物分析(ハンドソーティング・ツルグレン)
- 東京都新宿区神宮外苑 クモ・土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)、報告書作成
- 大阪府 土壌動物分析(ハンドソーティング・ツルグレン)
- 千葉県白井市南山 土壌動物分析(ツルグレン)・統計を用いたデータ考察
2020
- 東京都大田区羽田 土壌動物・陸生貝類・クモ目分析(任意採集)
- 千葉県成田市 土壌動物分析(任意採集)
- 滋賀県東部 土壌動物分析(任意採集・ベイトトラップ)
- 滋賀県大津市小松 土壌動物分析(任意採集・ベイトトラップ)
- 兵庫県神戸市六甲山 土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)
- 神奈川県横須賀市 土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)
2021
- 東京都あきる野市草花永田橋 陸貝・クモ目分析(任意採集)
- 滋賀県 陸上昆虫分析(チョウ目・コウチュウ目を除いたトンボ目、カゲロウ目、カワゲラ目、バッタ目、ハチ目、カジリムシ目、カメムシ目、ハエ目、アミメカゲロウ目、トビケラ目など)
- 東京都港区白金台自然教育園 土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)
2022
- 昆虫の相互作用に関する査読論文のアイディアサポート、導入・考察部執筆
- 長崎県佐世保市 土壌動物分析(任意採集・ツルグレン)
- 神奈川県厚木市 土壌動物分析(ハンドソーティング・ツルグレン)
- 千葉県富津市 陸産貝類・多足類分析(任意採集・コドラート)
引用文献
馬場金太郎・平嶋義宏. 2000. 新版 昆虫採集学. 九州大学出版会, 福岡. 812pp. ISBN: 9784873786575
日本土壌動物学会. 2007. 土壌動物学への招待 採集からデータ解析まで. 東海大学出版会, 秦野. 261pp. ISBN: 9784486017554
日本環境アセスメント協会. 2017. 環境アセスメント技術ガイド 生物の多様性・自然との触れ合い. 日本環境アセスメント協会, 東京. 249pp. ISBN: 9784990282929
加村隆英・西川喜朗. 2010. 環境アセスメントのためのクモ類調査の手引き. くものいと 43: 1-12. http://kansaikumo.sakura.ne.jp/kansaikumo/kumo_no_ito_43.pdf
環境省自然環境局生物多様性センター. 2010. 日本の動物分布図集. 環境省自然環境局生物多様性センター, 富士吉田. 1070pp.
川合禎次・谷田一三. 2018. 日本産水生昆虫 科・属・種への検索 第二版. 東海大学出版部, 平塚. 1752pp. ISBN: 9784486017745
川瀬基弘. 2013. 陸産貝類の調査と評価. JEAS news 139: 10-11. ISSN: 1345-9325, https://jeas.org/wp-content/uploads/photos/381.pdf#page=10
北沢右三. 1977. 土壌動物生態研究法. 共立出版, 東京. 253pp. ISBN: 9784320051560
国土交通省水管理・国土保全局河川環境課. 2016. 平成28年度版河川水辺の国勢調査基本調査マニュアル 河川版. ISBN: 9784947726025
宮本彰. 1992. 昆虫類調査方法(環境アセスメントにおける実務対象). 環境技術 21(8): 526-531. ISSN: 0388-9459, https://doi.org/10.5956/jriet.21.526
仲宗根一哉・大城哲・金城孝一. 2009. 潮間帯の底質環境と底生動物の群集組成. 沖縄県衛生環境研究所報 43: 65-72. https://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/eiken/syoho/documents/s43_65-72_1.pdf
武田晋一・西浩孝. 2015. カタツムリハンドブック. 文一総合出版, 東京. 128pp. ISBN: 9784829981306
土居秀幸・岡村寛. 2011. 生物群集解析のための類似度とその応用:Rを使った類似度の算出、グラフ化、検定. 日本生態学会誌 61(1): 3-20. https://doi.org/10.18960/seitai.61.1_3