【種子植物図鑑 #143】ベンケイソウ科の種類は?写真一覧

種子植物図鑑
Sedum japonicum subsp. japonicum f. morimurae

ベンケイソウ科 Crassulaceae は全体が多肉質の草本または低木で、肥大した地下茎や根のあるものが多い。葉は単葉。花は放射相称、両性花のものが大半ですが、単性で雌雄同株または異株となる属もあります。萼は多少とも肉質、緑色(ときに紅色をおびる)、花後も残存します。花弁は離生するものが多いですが、全長の半分以上が合生する属もあります。雄しべは2輪で、内輪のものは花弁と互生、外輪のものは対生し、ふつう花弁と一部が合着します。子房は上位、まれに中位につき、基部には鱗片状の蜜腺があります。果実は袋果。葉は托葉がなく、単葉で全縁のものが大部分です。世界に広く分布し、約33属1400種が知られ、日本に8属44種が分布します。クモノスバンダイソウ亜科 Sempervivoideae、リュウキュウベンケイ亜科 Kalanchoideae、アズマツメクサ亜科 Crassuloideae の3亜科に区分されます。ベンケイソウ型有機酸代謝(CAM)型光合成を行う代表的なグループで、CAM型光合成は一般に、夜間にCO2吸収を行い昼間の蒸散を抑えることができるため、主に陸上の多肉植物が厳しい水分環境にさらされる高温・半乾燥環境において水を確保する生理学的適応と捉えられ、直接土壌からの水分を吸収しにくい場所や塩分濃度の高い土壌に生育するのに有利です(吉村,2021)。これに加え組織の多肉化、厚いクチクラや低い気孔密度といった形質も水分の貯蔵能力を高めるために持ち合わせていることが多いです。

本記事ではベンケイソウ科の植物を図鑑風に一挙紹介します。

基本情報は神奈川県植物誌調査会(2018)に基づいています。写真は良いものが撮れ次第入れ替えています。また、同定は筆者が行ったものですが、誤同定があった場合予告なく変更しておりますのでご了承下さい。

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No.1396 ツルマンネングサ Sedum sarmentosum

茎は紅色を帯び、匍匐して長く地上をはい、高さは10~20cm、葉はやや偏平で3輪生。花は5~6月、黄色で葯は橙赤色。果実は結実しません。朝鮮~中国原産。日本に自生はなく栽培され、各地に逸出し、石垣の間、河川の堤防、人家周辺に群生しています。

ツルマンネングサの葉
ツルマンネングサの葉
ツルマンネングサの花
ツルマンネングサの花

No.1397 メキシコマンネングサ Sedum mexicanum

高さは25cmくらいになります。葉は4輪生し、広線形、鋭頭、長さ10~17mm、断面は偏平~扁円形です。花は4~5月、黄色で葯は橙赤色、1枝に7~8個が連なって咲きます。花径は10~12mm。萼片は長さ2~3mm。雄しべは花弁とほぼ同長。メキシコから送られてきた種子を発芽させ、栽培したものを記載し、種小名に“メキシコ産の”がつけられましたが、メキシコには自生はなく、近隣のアメリカにも分布しないといわれ、原産地は不明です。庭園に栽培され、市街地の道ばたや空き地に帰化し群生しています。『Flora of North America』では北アメリカ(フロリダ州);メキシコ;中米;南アメリカ(コロンビア);ヨーロッパ(フランス、スペイン);アジア(日本、台湾)に導入も含めると分布するとしており、東アジア原産である可能性を指摘してます。

メキシコマンネングサの葉
メキシコマンネングサの葉

No.1400.a ヨコハママンネングサ Sedum sp.

モリムラマンネングサ Sedum japonicum subsp. japonicum f. morimurae とシノニムの可能性があると『三河の野草』にて解説されていますが、筆者は出典を確認していませんし、モリムラマンネングサの記載論文も確認できていません。『神奈川県植物誌2018』でもこの点についての言及はありません。本記事では確実なヨコハママンネングサの和名を採用しておきます。今後要検証・情報求みます。花茎は高さ3~10cm、基部では匍匐して立ち上がります。葉は断面で扁円形、3個が輪生して密につき、長さ3~6mm、幅1.8mm、縁辺や上面は微細な突起があってざらつきます。花は直径8mm、淡黄色、花弁は5個、長さ3~4mm、雄しべは10個で長さは2~3mmほど、子房は長さ5mm。オカタイトゴメによく似ますが、それより葉は長く、3個が輪生するところが異なっています。路傍や空き地に群生し、最近増えつつあります。帰化植物と考えられますが、種名や原産地は特定されていません。『神植誌01』でヨコハママンネングサの和名が仮称されましたが、正体は判明していません。

ヨコハママンネングサの葉
ヨコハママンネングサの葉
ヨコハママンネングサの花
ヨコハママンネングサの花

No.1401.1 オカタイトゴメ Sedum japonicum subsp. oryzifolium var. pumilum

別名ヒメコマツ。茎は高さ4~8cm、葉は長楕円形で密に互生し、長さ約3mm、幅1.5mm、円頭、断面は半円形、縁辺はルーペで拡大してみると、微細な突起が見えます。花は6~7月、黄色で花径8mmあり、葯は黄色。花茎の中心部に咲く花は5数性、2番目以降の花は4数性。花弁は広披針形、長さ4mm、雄しべは花弁より短い。道ばた、空き地、家の周りに固まって生え、都市近郊や道端に増えつつあります。本変種の一部は、イエロークイーン ‘YellowQueen’ と呼ばれ、園芸種として扱われます。耐暑、耐寒性、耐乾ともに強く、生育旺盛、四季おりおりに色が変化し、グランドカバーや庭園に利用されます。

オカタイトゴメの花
オカタイトゴメの花

No.1404.a ヨーロッパタイトゴメ Sedum acre

多年草。茎は基部で分枝して密生し、直立、高さ1.5~6cmになる。葉は互生、ときに赤みを帯びることがあります。花は6月、茎頂の集散花序に5~10花つき、5数性、短い柄をもちます。花弁は黄色、ときに淡く紅色を帯びます。ヨーロッパ原産でグランドカバーなどの園芸用途に用いられます。1999年に釧路で採集され、『FJIIb』が日本への帰化を報告しました。日当たりのよい空き地や海岸に生えます。

ヨーロッパタイトゴメの葉
ヨーロッパタイトゴメの葉

No.1405 マルバマンネングサ Sedum makinoi

茎は高さ15cmくらいになり、紅紫色を帯びます。葉は倒卵形または倒卵状のへら形で対生し、質が厚く、光沢があります。長さ10~15mm、幅は1cm、基部は柄状に狭くなります。花は6~7月、黄色、花径は10~15mm、花弁は長さ6mm、萼片は長さ3.5mm、葯は赤色。本州、四国、九州に分布。自生品もありますが、栽培品が逸出したものも多い。川岸の岩上に自生し、多くは人家付近の石垣の間に栽培または逸出したものが見られます。

マルバマンネングサの葉
マルバマンネングサの葉

No.1413.a クロホウシ Aeonium arboreum var. atropurpureum

分類は混乱していますが、『llifle.com』では以上のように表記されています。筆者は出典文献を確認できていません。枝分かれする多肉植物の低木。枝の先端に黒紫色に近い見事なロゼッタ状の葉をつけます。茎の幹は灰緑色、25~60(~100)cmに広がります。茎の先端にロゼットを形成します。花期は夏。淡黄色の花を長い房状に咲かせます。原種は葉が緑色の種ですが、var. atropurpureum は葉が黒紫色のロゼットの葉を生み出す園芸変種とされます。Aeonium arboreum ‘Atropurpureum’とするものもあります。シューウォーツコプフ ‘Schwarzkopf’ はその中でも背の高いアーチ型の茎とより深い紫色の黒い葉の大きな頭を持つように品種改良されたもの。’Zwartkop’ はこのシノニムで、Schwarzkopfはドイツ語で「黒い頭」を意味するので、’Schwartzkopf’ はおそらくスペルミス。原種Aeonium arboreum var. arboreum は大西洋諸島(カナリア諸島)と北アフリカ(モロッコの西海岸)に自生します。テネリフェ島における未発表の研究では本種の生息域で植物を訪れることが観察された種(鞘翅目、膜翅目、双翅目、鱗翅目)の62%が本種の花を訪れており、更に鳥類も訪れています(Valido & Olesen, 2010)。これは昆虫の乏しい島嶼に生息するため、花や花序を大きくする選択圧を受けたからだと考えられています。

クロホウシの樹形
クロホウシの樹形

No.1415 キリンソウ(常緑品種) Phedimus aizoon var. floribundus

多年草。花茎は叢生します。葉は互生し、倒披針形、長さ2.5~5.0cm、幅1.5~2.5cm、基部は次第に狭くなり、上半部に鋸歯があります。花は7~9月に咲き、黄色で花は直径約15mm。花弁は長さ7mm、花糸は長さ約4mm、基部に蜜腺があります。北海道、本州、四国、九州;朝鮮、中国、シベリアに分布。岸壁などに生え、樹幹に着生することもあります。常緑品種(常緑キリンソウ)は株式会社フジタ(鳥取県岩美郡岩美町)によって冬季に地上部により多くの緑を保つよう品種改良されたもので、乾燥、湿潤および高温、低温といった様々な環境ストレスに強く、厳しい環境においても自然降雨のみでの生育が可能であるため、灌水設備の設置を必要としないため緑化に利用されます(糀ら,2018)。一方で同じく緑化で利用される種としてタケシマキリンソウ Sedum takesimense があり、こちらも着葉状態で越冬します(飯島,2011)。したがって園芸で用いられる種を冬季に咲いているだけでは区別はできないと思われます。飯島(2011)ではタケシマキリンソウでは茎が半ツル性に発達するとしていることからこの点に注意する必要がありそうです。「茎が木質を呈する」とも『日本版Wikipedia』ではしています。

キリンソウの花
キリンソウの花

No.1416 ホソバノキリンソウ Phedimus aizoon var. aizoon

山地草原や林内に生える多年草(山に咲く花)。キリンソウに似ますが、葉は細く、長さ3~6cmの披針形~倒卵状披針形で、鋸歯が基部まであり、花が密につきます。花弁は5個。雄蕊はキリンソウより短い。茎頂に3出の集散花序を出し黄色の花を多数つけます。花弁は5個。

ホソバノキリンソウの葉
ホソバノキリンソウの葉
ホソバノキリンソウの果実
ホソバノキリンソウの果実

No.1418.1 エッチュウミセバヤ Hylotelephium sieboldii var. ettyuense

多肉質な多年草。ミセバヤに比して、全体的に大きく(草丈は50cm程度)、ミセバヤは1ヵ所の節から出る葉は3枚ですが本種の場合2~3~4枚である、葉は卵円形~ひし形になる、花序が全体的に半球形となる等の違いがあります(冨田,1973)。葉が卵円形のものは全縁、ひし形のものはごく浅い鋸歯と紅色の縁どりがあります。花期は10~11月。茎頂に散房花序を出し、淡桃紫色の小花を多数つけます。花は径8~10mm程度の5弁花で、10本ある雄しべが色濃く花冠より長く外に突き出ます。富山県内の崖などに自生し、観賞用に栽培されます。

園芸種の判別は難しいですが以下個体は対生であること(ミセバヤは3輪生)、鋸歯がないこと(ヒダカミセバヤはある)、花期が11月(カラフトミセバヤは8~9月)であったことから本種と判断しました。花の色は一般的ではないように思えます。

エッチュウミセバヤの葉
エッチュウミセバヤの葉
エッチュウミセバヤの花
エッチュウミセバヤの花

No.1421 オオベンケイソウ Hylotelephium spectabile

多年草(Flora of China)。茎は直立、高さ30~70cm。葉は対生または3輪生。葉身は狭楕円状長楕円形~長楕円状卵形~卵形~広卵形、長さ2.5~10cm×幅0.8~5cm、基部は漸尖し、縁は全縁~±波打つ歯状~歯状、先は鈍形~鋭形。集散花序は頭が平ら、密に花がつき、幅7~11cm。花は直径約1cm。萼片は線状披針形~広披針形、長さ約1mm、先は尖鋭形。花弁は紫赤色。蜜腺の鱗片は四角形、長さ1~1.2mm、先は凹形。心皮は狭楕円形、長さ約3mm。花柱は長さ約1.2mm。袋果は直立。花期は8~9月。果期は9~10月。朝鮮、中国に分布し、日本では観賞用に栽培されます。林縁、低山の岩場に生えます。

オオベンケイソウの葉
オオベンケイソウの葉
オオベンケイソウの蕾
オオベンケイソウの蕾

No.1432.a フチベニベンケイ Crassula ovata

別名はカネノナルキ(土橋,1992)。別名は元々はダラープラント(dollar plant)の和訳で葉が硬貨に似ているのが名前の由来。常緑低木。樹高は無霜地帯の露地で栽培すると3m以上になります。葉は多肉質の倒卵形で、葉身の長さは3~4cm、明るい緑色に金属樣の光沢があり、葉縁は赤みを帯びて、特に秋から冬に鮮やかな色になります。また、葉に斑の入る種類もあります。花期は冬。株が成熟すると茎頂に集散花序を出し、白色から淡桃色の径1.2cmほどの小花を多数つけます。南アフリカ東部原産で、ナミビア、アフリカ東部、マダガスカルに分布します。日本では昭和初期に渡来しました。日本では栽培業者が五円硬貨の穴を頂芽に通して固定し、若枝が硬貨の穴を通ったまま成長するようにして硬貨がなったように見せかけ、一種の縁起物的な販売方法をとったと言います。

フチベニベンケイの樹形
フチベニベンケイの樹形

No.1432.b ベニチゴ Crassula pubescens ssp. radicans

多年草(Toelken, 1985)。植物は多かれ少なかれ直立しますが、側枝は下垂し、地面に接するところでは発根し、節間は2~5(~10)mmで、葉の間から見えます。葉は長楕円形で、10~25(~30)×2~5mm、光沢があるか、あるいは綿毛があります。花序は丸いか平らな頂部を持ち(中心軸の1〜2節から部分花序が出る)、花柄には3〜5(~7)個の苞があり、その腋に花はありません。花弁の背面付着物がある裂片は卵形からほぼ球形で、長さ0.4~0.6mm、幅とほぼ同じ長さです。南アフリカの東ケープ州のポートエリザベスとキングウィリアムズタウンのほぼ中間に自然分布し、各国で観賞用に栽培されます。谷間に生育し、潅木や樹木の下に広く群生します。

ベニチゴの葉(かなり枯れている)
ベニチゴの葉(かなり枯れている)

No.1433 リュウキュウベンケイ Kalanchoe spathulata

多肉質の多年草(沖縄県文化環境部自然保護課,2006)。草丈は30~100cmで、茎は斜上または直立します。葉は対生、へら状長楕円形で、長さ5~20cm、多肉質、葉縁には鈍い鋸歯があり、3裂することがあります。葉柄があります。花期は1~4月。花序は散房花序で茎の頂端に付きます。花弁は4枚あり、花冠はつぼ型あるいは高杯形、色は黄色~橙色だが基部のみ緑色。日本では琉球諸島(沖永良部島、与論島、沖縄島、伊江島、宮古島、伊良部島、多良間島)に、日本国外では台湾、中国南部、東南アジアに自然分布しますが、日本では伊良部島以外の現状は不明であり、伊良部島の個体群も栽培個体が逸出した可能性があります。栽培個体は分布地だけでなく各地で見ることができます。自然状態では、日当たりのよい海岸や岩礫地、岩上などに生育します。本種の野生個体は、園芸用の採取や生育地の開発などが原因で絶滅したと考えられており、自然環境で確認される個体は栽培個体が逸出したものとされています。そのため『環境省レッドリスト』および『鹿児島県レッドデータブック』で「野生絶滅」で評価されていますが、『沖縄県レッドデータブック』では、上述の伊良部島の個体群が野生個体か栽培品の逸出個体かはっきりしないため、「絶滅危惧IA類」で評価されています。

リュウキュウベンケイの葉
リュウキュウベンケイの葉
リュウキュウベンケイの花
リュウキュウベンケイの花

No.1433.a ベニバナベンケイ Kalanchoe blossfeldiana

多肉多年草(Flora of North America)。茎は40〜50cm。葉身は楕円形から卵形または長楕円形で3〜10cm、葉縁は波状またはほぼ全縁、先端は鈍角またはほぼ鋭角。花序は密で、複合花序、光沢があり、腺はありません。花柄は0.5~2cm。花は香りがあり、萼片は上向きで三角披針形、4~10mm、花弁は緋色で円筒形、花筒は約8mm、裂片は大きく広がり約4mm。荒れ地に生えます。マダガスカル島原産で、各国で観賞用に栽培されます。ドイツで育種され、鉢植え用として広く世界で作られるようになりました。花色は深赤色、オレンジ、ピンク、黄色など高性の切り花用品種と矮性の鉢物用品種とが改良によって多く作り出されています。

ベニバナベンケイの花
ベニバナベンケイの花

No.1435 トウロウソウ Kalanchoe pinnata

別名セイロンベンケイ、コダカラソウ。多肉質の多年草。草丈40~140(~200)cm茎は太いものでは2cmになり、基部では多少木化します。葉は中部につくものは3~5個の羽状複葉、上部の葉は単葉。小葉は楕円形で長さ5~20cm、幅2~10cm。多肉質で縁には鈍い鋸歯があり、時にむかごを生じることがあります。花は円錐状集散花序で時に長さ80cmにもなり、下垂して多数咲きます。萼は円筒状で紅色を帯びた黄色、筒部は長さ2.5~4.5cm。花冠は下半分が淡緑色、上半分は紅色。花筒は長さ2~4cm、8個の襞があり、裂片は卵状披針形で鋭尖頭、長さ1~1.5cm、花時には反曲します。雄しべは花冠の基部近くにつき、長さ3.5~4cm。蜜腺は黄色。雌しべは長さ約4cm、緑色。葉を地上に置くだけで、葉脈の末端から不定芽を出して繁殖します。南アフリカ(マダガスカル北部)が原産ですが、現在では熱帯地方各地に帰化しています(CABI, 2013)。高血圧・腎臓結石・熱中症・頭痛のための薬用や見た目の面白さから観賞用に栽培されます。紀元1世紀以降にマダガスカルを訪れて植民地化したインド・マレー諸島出身のマレー・ポリネシア語派話者の航海士などが薬用に用いたため、他の島々やインド洋に隣接する土地へ導入された可能性があります。カリブ海および南アメリカへは初期のヨーロッパ人貿易商がインド洋に到着した後、またはおそらく西アフリカからの奴隷貿易中に導入された可能性があります。日本への渡来年代は不明ですが、沖縄にはかなり古い時代に渡来し、宮崎、鹿児島、琉球、小笠原で逸出帰化しています(植村ら,2015)。海浜地や山地の裸地や路傍に生え、沖縄では人里近くの岩場~石灰岩地域の山頂まで侵入し繁茂しています。小笠原では岩場で群落形成、荒原植生を在来種と競合し駆逐しています。

トウロウソウの葉
トウロウソウの葉

引用文献

CABI. 2013. CABI Compendium: Kalanchoe pinnata (cathedral bells). https://doi.org/10.1079/cabicompendium.29328

糀妙子・藤田道明・辻本壽. 2018. 屋上緑化植物 「常緑キリンソウ」(Phedimus sp.)の品種保護および品種開発に向けたDNAマーカーの開発. 育種学研究 20(1): 11-15. https://doi.org/10.1270/jsbbr.17J08

飯島健太郎. 2011. 常緑系キリンソウ(Sedum takesimense NAKAI). 日本緑化工学会誌 36(3): 446. http://www.jsrt.jp/pdf/dokomade/36-3Kirin.pdf

神奈川県植物誌調査会. 2018. 神奈川県植物誌2018 電子版. 神奈川県植物誌調査会, 小田原. 1803pp. ISBN: 9784991053726

沖縄県文化環境部自然保護課. 2006. 改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編) レッドデータおきなわ. 沖縄県文化環境部自然保護課.

Tölken, H.R. 1985. Crassulaceae. pp.1-229. In: Leistner, O.A. (Ed.) Flora of southern Africa 14. Department of Agriculture and Water Supply, Botanical Research Institute, Pretoria. 244pp. ISBN: 9780621096798, https://doi.org/10.5962/bhl.title.119879, http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-0000625372

冨田幹夫. 1973. 富山に自生する新種エッチュウミセバヤ. 植物研究雑誌 48(5): 138-141. https://doi.org/10.51033/jjapbot.48_5_6264

土橋豊. 1992. 観葉植物1000. 八坂書房, 東京. 279pp. ISBN: 9784896946116

植村修二・勝山輝男・清水矩宏・水田光雄・森田弘彦・廣田伸七・池原直樹. 2015. 日本帰化植物写真図鑑 plant invader 500種 第2巻 増補改訂. 全国農村教育協会, 東京. 595pp. ISBN: 9784881371855

Valido, A., & Olesen, J. M. 2010. Pollination on Islands: examples from the Macaronesian archipelagoes. pp.249-283. In: Terrestrial arthropods of Macaronesia: biodiversity, ecology and evolution. ISBN: 9789729724121, https://digital.csic.es/bitstream/10261/64654/1/Chapter%2012.pdf

吉村泰幸. 2021. 日本国内に分布するCAM植物及びその生育環境. 日本作物学会紀事 90(3): 277-299. https://doi.org/10.1626/jcs.90.277

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