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アロエとリュウゼツラン(アガベ)の違いは?似た種類の見分け方を解説

07.0526 キダチロカイ 花 植物
Aloe arborescens

アロエとリュウゼツラン(アガベ)はいずれもクサスギカズラ目に含まれ、乾燥に強く、多肉質で葉が分厚く、葉縁にはトゲがある点が大きな特徴です。多肉植物の1つとして、日本でも町中では頻繁に栽培されているのを見かけます。しかし、リュウゼツランを見かけても「アロエだ!」と勘違いしている人が後を立ちません。リュウゼツランの方が明らかに高さも葉の横幅も大きいため、知っていればすぐ区別がつくはずです。それだけではなく、花の形や生態も全く異なり、利用方法も対照的です。本記事ではアロエ属とリュウゼツラン属の分類・形態・生態について解説していきます。

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※当サイトは日本語が原文です。他言語は自動翻訳されたものであり、学名や専門用語が間違っている可能性があります。

アロエ・リュウゼツラン(アガベ)とは?

アロエはクサスギカズラ目ワスレグサ科アロエ属に含まれる植物の総称で、キダチロカイ(キダチアロエ) Aloe arborescens やバルバドスアロエ(アロエ・ベラ) Aloe vera などを含みます。

アガベはクサスギカズラ目キジカクシ科(クサスギカズラ科)リュウゼツラン(アガベ)属 Agave に含まれる植物の総称で、リュウゼツラン Agave americana ‘Marginata’、アオノリュウゼツラン Agave americana、フキアゲ Agave stricta、ササノユキ Agave victoriae-reginae などを含みます。 

いずれもクサスギカズラ目に含まれ、乾燥に強く、多肉質で葉が分厚く、葉縁にはトゲがある点が大きな特徴です。多肉植物の1つとして、外来種ではありますが、日本でも町中では頻繁に見かけます。

アロエはワスレナグサ科であるのに対して、アガベはキジカクシ科(クサスギカズラ科)であることから、分類上は全く異なります。

しかも、アロエはアフリカ大陸原産ですが、リュウゼツランはアメリカ大陸原産ですから、進化の歴史も全く異なります。

しかし、リュウゼツラン(アガベ)はやや知名度が低いためか、日本で散歩をしているときにリュウゼツランを見かけても「アロエだ!」と発言している人が後を立ちません。

道端で見かけるアロエ属とリュウゼツラン属の種類は?

上述のようにアロエとリュウゼツランは総称と考える方が良いですが、日本の道端で見かけるアロエ属とリュウゼツラン属の種類は限られます。

日本の道端で最も見かけるアロエ属の代表種は、キダチロカイ(キダチアロエ) Aloe arborescens です。

キダチロカイ Aloe arborescens は別名キダチアロエで単にアロエと呼ばれることもあります。「ロカイ」というには聞き慣れないですが、「蘆薈」と漢字で書き、アロエの旧称です。なお、普段皆さんがアロエヨーグルトなどで食用にしている「アロエ」はバルバドスアロエ(アロエ・ベラ) Aloe vera という別種なので間違えないでください。これもまたややこしいところです。

キダチアロエは南アフリカ(南アフリカ共和国~モザンビーク)原産の多年草~低木で、世界中で観賞用に栽培されます。日本では九州・瀬戸内海・伊豆半島・房総半島などの太平洋側の海岸に逸出し、帰化(野生化)しています。

一方、日本の道端で最も見かけるリュウゼツラン属の代表種は、リュウゼツラン Agave americana ‘Marginata’ とアオノリュウゼツラン Agave americana です。

リュウゼツラン(竜舌蘭) Agave americana ‘Marginata’ はアオノリュウゼツラン Agave americana の園芸品種の常緑性多年草で、アオノリュウゼツランはメキシコおよびアメリカ合衆国テキサス州原産で、日本を含む世界中で観賞用に栽培されます。

もちろん植物園などではこの限りではありません。

リュウゼツランとアオノリュウゼツランの違いについては別記事をご覧ください。

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したがって、主にキダチアロエとリュウゼツランの2種の区別が必要になります。

キダチアロエとリュウゼツランの違いは?

キダチアロエとリュウゼツランの形態的な違いについてまず考えていきます。

まず、全体の大きさが全く異なり、キダチアロエでは高さが本来は2~3mですが、日本では環境が異なるため30~100cmで留まることが多いのに対して、リュウゼツランでは1~2mとかなり大型になるという違いがあります。

そのため、人の丈に匹敵するほど高くなるので、これだけをとっても、リュウゼツランであることはすぐ分かります。

葉に関しては、キダチアロエでは細長く、多数の葉が見られるのに対して、リュウゼツランでは葉が幅広く、葉の枚数が限られます。

花に関しては、キダチアロエでは毎年ユリと似た形の円筒形の花を咲かせ、長さ約4cm、赤色~濃橙色であるのに対して、リュウゼツランでは花をつけるのは数十年に1回、1個体においてただ1度だけ上向きの花が咲き、花には緑色の花被片(花びらと萼の区別がつかないもの)が短くあるだけという決定的な違いがあります。

これは送粉生態、つまり原産地でどのような動物が花にやってくるかの違いを反映しています。

キダチアロエでは昼行性の鳥媒で、赤色の細長い花で、赤色を好み、舌や嘴が長い鳥に訪花してもらうために進化しています(Hargreaves et al., 2012)。

一方、リュウゼツランは基本的には夜行性のコウモリ媒で、コウモリに夜間蜜や花粉を与えて、花粉を別個体に運んでもらうために進化しています(Trejo-Salazar et al., 2016; Eguiarte et al., 2021)。そのため、夜間に視覚を利用しないコウモリに適応して、目立った花被片を持っていないのです。

リュウゼツランのこの点に関しては、詳しくは別記事をご覧ください。

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キダチロカイ(キダチアロエ)の葉:小型で細い。
キダチロカイ(キダチアロエ)の葉:小型で細い。|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
キダチロカイ(キダチアロエ)の花:円筒形、長さ約4cm、赤色~濃橙色。鳥専用。
キダチロカイ(キダチアロエ)の花:円筒形、長さ約4cm、赤色~濃橙色。鳥専用。|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
Agave americana cv. Marginata
リュウゼツランの葉:大型で太い。|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
リュウゼツランの花:上向きの花が咲き、花には緑色の花被片(花びらと萼の区別がつかないもの)が短くあるだけ。コウモリ専用。
リュウゼツランの花:上向きの花が咲き、花には緑色の花被片(花びらと萼の区別がつかないもの)が短くあるだけ。コウモリ専用。|By Karuna786 – Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=22397717

キダチアロエとリュウゼツランの利用方法の違いは?

利用方法にも違いがあります。

キダチアロエは俗に「医者いらず」と呼ばれるほど薬効がある植物として有名で、健胃や便秘薬として、生葉の透明な多肉質部分を食したり、乾燥葉をアロエ茶として飲用したりするほか、水虫・火傷に生葉の汁を外用したりするという歴史がありました(川原,2015)。

一方、リュウゼツランは植物体の内部にアグアミエル(アガベシロップ)と呼ばれる蜜を貯めるため、プルケ(アガベの発酵酒)やメスカル(アガベを主原料とするメキシコ特産蒸留酒)の原料として使用されています。テキーラはメスカルの一種ではありますが、近縁種のテキーラーリュウゼツラン(ブルーアガベ) Agave tequilana から製造さるものを指し、町中で見かけるリュウゼツランからは製造されることはできません(倉光,2021)。

引用文献

Eguiarte, L. E., Jiménez Barrón, O. A., Aguirre-Planter, E., Scheinvar, E., Gamez, N., Gasca-Pineda, J., … & Souza, V. (2021). Evolutionary ecology of Agave: distribution patterns, phylogeny, and coevolution (an homage to Howard S. Gentry). American Journal of Botany, 108(2), 216-235. https://doi.org/10.1002/ajb2.1609

Hargreaves, A. L., Harder, L. D., & Johnson, S. D. (2012). Floral traits mediate the vulnerability of aloes to pollen theft and inefficient pollination by bees. Annals of Botany, 109(4), 761-772. https://doi.org/10.1093/aob/mcr324

川原勝征. (2015). 食べる野草と薬草. 南方新社. ISBN: 9784861243271

倉光潤. (2021). テキーラとメスカルの輸出戦略から考える本格焼酎. 日本醸造協会誌, 116(2), 77-88. ISSN: 0914-7314, https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030937155

Trejo-Salazar, R. E., Eguiarte, L. E., Suro-Piñera, D., & Medellin, R. A. (2016). Save our bats, save our tequila: industry and science join forces to help bats and agaves. Natural Areas Journal, 36(4), 523-530. https://doi.org/10.3375/043.036.0417

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