ケブカカスミカメの日本国内記録と屋久島の初記録を報告!(『Ecological Notes』掲載論文)

動物
Tinginotum perlatum

本記事では以下雑誌にて公開した「屋久島におけるケブカカスミカメの初記録」の本文を掲載します。冊子版およびpdf版をお求めの方は以下のリンクよりご購入下さい。同定・情報の間違いなどは次号以降で修正しますのでご報告下さい。

スポンサーリンク

ケブカカスミカメとは?

ケブカカスミカメ Tinginotum perlatum Linnavuori, 1961 は西日本に広く分布しており、幼虫はイシカグマ、イブキビヤクシン、リュウキュウマツなど、広範な植物から見いだされており、成虫は紀伊半島では春先にカエデの花、八重山ではトベラやエゴノキの花で確認された例がある(安永ら,2001)。温帯域では少なくとも年2回発生しており、成虫越冬し、冬期には林床のシダ類や雑草のほか、倒木上にたまった落ち葉の下からも見つかるという。南西諸島ではリュウキュウマツに多く,八重山では周年発生しているとされる。

ケブカカスミカメの分布

本種の具体的な分布地として、本州、伊豆(八丈島)、四国、九州、対馬、甑島(下甑島)、奄美(奄美大島)、沖縄(沖縄本島)、八重山(石垣島、西表島)が知られるが(日本昆虫目録編集委員会,2016)、屋久島での記録は含まれていない。また、Yasunaga(1999)でも記録がないことから、屋久島では未記録であると思われる。

筆者のケブカカスミカメの記録

筆者は2017年11月27日に鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦の宿泊施設で、本種が灯火に飛来しているところを撮影したのでここに報告する。

1ex., 鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦, 27. XI. 2017, 筆者撮影(図 6).

灯火からの記録は八木ら(2003)などにみられ、普通に見られると思われる。

図 6 屋久島のケブカカスミカメ

引用文献

日本昆虫目録編集委員会. 2016. 日本昆虫目録 第4巻 準新翅類. 櫂歌書房, 東京. 629pp. ISBN: 9784434218224

八木剛・中西明徳・稲畑憲昭・杉野広一・植田義輔・勝又千寿代・木全俊明・古賀督尉・高昭・谷口登志夫・中濱春樹・福島秀毅・水野辰彦・森脇竹男・山崎敏雄・吉田武. 2003. 砥峰高原の昆虫相―2002年の昆虫調査から―(第一部). きべりはむし 31(1): 1-46. ISSN: 1884-9377

Yasunaga, T. 1999. Revision of the mirine genus Tinginotum Kirkaldy (Heteroptera: Miridae) from Japan. Biogeography 1: 39-47. ISSN: 1345-0662, https://doi.org/10.11358/biogeo.1.39

安永智秀・高井幹夫・中谷至伸. 2001. 日本原色カメムシ図鑑 陸生カメムシ類 第2巻. 全国農村教育協会, 東京. 350pp. ISBN: 9784881370896

pdf版

タイトルとURLをコピーしました