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キクイモ・イヌキクイモ・キクイモモドキの違いは?似た種類の見分け方を解説

07.3877.a キクイモモドキ 花 植物
Heliopsis helianthoides

キクイモ・イヌキクイモ・キクイモモドキはいずれもキク科に含まれ、茎は直立し、花床に鱗片があり、舌状花は黄色であるという特徴がありますが、外観は「Theキク科」とも言うほど明確な特徴が乏しいグループです。これらの区別は頭花だけに注目すると困難ですが、キクイモとイヌキクイモのみ根塊を作る他、葉や頭花の総苞片を詳しく観察すると区別できます。本記事ではヒマワリ属とキクイモモドキ属の分類・形態について解説していきます。

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※当サイトは日本語が原文です。他言語は自動翻訳されたものであり、学名や専門用語が間違っている可能性があります。

キクイモ・イヌキクイモ・キクイモモドキとは?

キクイモ(菊芋) Helianthus tuberosus は別名ブタイモ(豚芋)。北アメリカ(カナダ・アメリカ合衆国)原産で、日本を含む世界中に帰化している多年草です(RBG Kew, 2026)。日本には幕末のころ渡来し、戦時中に加工用・飼料用によく栽培され、現在はあまり栽培されていないものの、ときに畑のすみや山麓などに野生化しています(林ら,2013)。

イヌキクイモ(犬菊芋) Helianthus tuberosus var. willdenowianus は日本で野生化した個体群です(神奈川県植物誌調査会,2018)。現在では区別されることは稀です。

キクイモモドキ(菊芋擬き) Heliopsis helianthoides は別名ヒメキクイモ。北アメリカ(カナダ・アメリカ合衆国)原産で、日本を含む世界中に帰化している多年草です。

いずれもキク科広義メナモミ連 Heliantheae またはヒマワリ連 Heliantheae に含まれ、茎は直立し、花床に鱗片があり、舌状花は黄色であるという特徴がありますが、外観は「Theキク科」とも言うほど明確な特徴が乏しいです。

しかし、キクイモとイヌキクイモに関しては、地下に食用可能な塊茎を作るという特徴があり、これは他の種類ではほとんど見られず、最大の特徴と言えます。

ネイティブアメリカンによって「太陽の根」と呼ばれ、栽培されていたものが、ヨーロッパの植民地になってから世界中に広がりました(Tapera et al., 2024)。特に旱魃かんばつに強く、救荒食としての評価が高いです。

日本では幕末以降に栽培されましたが、あまり主要な食料になることなることもなく、日常にあまり関わりがないようにも思えますが、イヌリンの生産において非常に重要な役割を持っています。

イヌリンは消化されず、腎臓の糸球体において完全に濾過され、腎尿細管によって分泌されることも再吸収されることもないため、「イヌリンクリアランス」として、重要な腎機能(特に糸球体濾過量)の測定を行う指標物質として使用されています。高校生物でも必ず出てきます。

また、キクイモの塊茎に含まれるイヌリンとフラクトオリゴ糖が腸や血液代謝物を改善するため、グルコースの代替や、プレバイオティクスの役割も期待されています(Liava et al., 2021)。

しかし、そのような塊茎を作らないキクイモモドキと見た目はそっくりで、非常に混同されています。

キクイモ・イヌキクイモ・キクイモモドキの違いは?

これら3種は細かく葉や頭花(キク科特有の花の塊)を確認することで区別できます(神奈川県植物誌調査会,2018)。

キクイモ・イヌキクイモとキクイモモドキの違いは?

まず大前提として、キクイモとイヌキクイモはヒマワリ属に含まれるのに対して、キクイモモドキはキクイモモドキ属に含まれるという違いがあります。そのため分類上の違いがあります。

具体的な形態の違いとしては、キクイモとイヌキクイモでは下部の葉は対生、上部のものは互生し、果実が完熟する前に落下するのに対して、キクイモモドキでは葉が全て対生し、果実が完熟するまで舌状花が残ります。

さらに、キクイモとイヌキクイモでは葉の鋸歯があまり突き出ないのに対して、キクイモモドキでは明らかに突き出します。

また、キクイモとイヌキクイモでは頭花の総苞片は多列で全部草質であるのに対して、総苞片は1~2列で草質~膜質であるという違いもありますが、この点は頭花の裏側の葉のようなものを確認するので少し面倒です。

上述のようにキクイモとイヌキクイモでは塊茎がありますが、キクイモモドキはありません。

キクイモモドキの葉上面:鋸歯は突き出す。
キクイモモドキの葉上面:鋸歯は突き出す。|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
キクイモモドキの葉下面
キクイモモドキの葉下面|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
キクイモモドキの頭花
キクイモモドキの頭花|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda

キクイモとイヌキクイモの違いは?

イヌキクイモはキクイモの野生化した変種とされ、日本では従来から区別されてきましたが、そもそも現産地の北米ではこのような区別は行われておらず、日本独自の分類であまりグローバルな見解とは言えない分類です。

その上、中間的な個体が存在することも分かっているので、明確な区別は不可能だとされています。

そのため、今後キクイモとイヌキクイモを区別する必要はないでしょう。

ただ、生態上は意味があるかもしれないので、一応ここでは違いを示しておきます。

キクイモでは葉は深緑色で鋸歯は明らかで、花は初夏に咲き、舌状花は10~20個で先端は3裂で、塊茎は大きく凹凸が激しいのに対して、イヌキクイモでは葉は灰緑色で鋸歯は低く不明瞭で、花は夏の終わりから秋に咲き、舌状花は8~15個で先端は裂けず、塊茎はやや小さく凹凸が低く紡錘状という違いがあります。

キクイモの葉上面:鋸歯はあまり突き出ない。
キクイモの葉上面:鋸歯はあまり突き出ない。|By Kenraiz – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16180384
キクイモの葉下面
キクイモの葉下面|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda
キクイモの頭花
キクイモの頭花|By Syrio – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=83181775
キクイモの舌状花が落下した頭花:果実が熟すと舌状花が落下することがヒマワリ属の特徴。
キクイモの舌状花が落下した頭花:果実が熟すと舌状花が落下することがヒマワリ属の特徴。|© 2021-2026 生態情報 Kenichi Ikeda

他に似た種類はいる?

キク科の黄色い舌状花の種類は多数存在するので注意が必要です。

キクイモが含まれるヒマワリ属については別記事をご覧ください。

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引用文献

林弥栄・門田裕一・平野隆久. (2013). 山溪ハンディ図鑑 1 野に咲く花 (増補改訂新版). 山と渓谷社. ISBN: 9784635070195

神奈川県植物誌調査会. (2018). 神奈川県植物誌2018 電子版. 神奈川県植物誌調査会. ISBN: 9784991053726, https://flora-kanagawa2.sakura.ne.jp/efloraofkanagawa.html

Liava, V., Karkanis, A., Danalatos, N., & Tsiropoulos, N. (2021). Cultivation Practices, Adaptability and phytochemical composition of Jerusalem artichoke (Helianthus tuberosus L.): A weed with economic value. Agronomy, 11(5), 914. https://doi.org/10.3390/agronomy11050914

RBG Kew. (2026). The International Plant Names Index and World Checklist of Vascular Plants. Plants of the World Online. http://www.ipni.org and https://powo.science.kew.org/

Tapera, R. F., Siwe-Noundou, X., Shai, L. J., & Mokhele, S. (2024). Exploring the Therapeutic Potential, Ethnomedicinal Values, and Phytochemistry of Helianthus tuberosus L.: A Review. Pharmaceuticals, 17(12), 1672. https://doi.org/10.3390/ph17121672

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