コウヤマキ科 Sciadopityaceae は常緑高木。1属1種で日本固有の科です。分子系統解析によるとペルム紀初期の中期にイチイ科やヒノキ科から分岐しています。化石記録によると新生代までほとんどの時期にローラシア大陸、特にヨーロッパで鮮新世まで広く分布していましたが、新第三紀では北アメリカで、更新世にはヨーロッパでも滅び、自生集団は日本にだけ残存しています。
本記事ではコウヤマキ科の植物を図鑑風に一挙紹介します。
基本情報は神奈川県植物誌調査会(2018)に基づいています。写真は良いものが撮れ次第入れ替えています。また、同定は筆者が行ったものですが、誤同定があった場合予告なく変更しておりますのでご了承下さい。
No.0035 コウヤマキ Sciadopitys verticillata
常緑高木。枝先に長さ60~130mmの針形葉を輪生します。本州(関西以西)、四国、九州の山地に分布。手入れをしなくても円錐形の美しい樹形になるので、公園や個人庭などに広く植栽されており、球果のついているものもしばしば見かけます。
引用文献
神奈川県植物誌調査会. 2018. 神奈川県植物誌2018 電子版. 神奈川県植物誌調査会, 小田原. 1803pp. ISBN: 9784991053726